タカ・エンタープライズ有限会社/Ruth 代表取締役インタビュー

タカ・エンタープライズ有限会社/Ruth 代表取締役インタビュー

「美容師になろう!」の目的は人材が集まり育ち永く活躍できる美容業界にする事。そして、表面的な華やかさだけではなく、仕事の本質を大切に理念経営に取り組む企業が増えてきました。時代とともに「物」から「思い」へ価値観が変化した事の現れでもあると思います。「変わる!美容業界」と銘打ったこの特集。

2020年、創業30年を迎える広島市内でサロン展開をするRuth(タカ・エンタープライズ)の小池社長をインタビューさせて頂きました。

タカ・エンタープライズ有限会社/Ruth 代表取締役 小池 隆司氏「楽しい人生にしよう!」
それが全ての始まり。

1966年大阪生まれ沖縄育ち。中学卒業後、手に職を付けようと思い美容師の道へ進むが、長く続かず何度も転職を繰り返す。ところが19歳の時、後輩の死をきっかけに、本格的に美容師として働き始め、24歳で独立する。多くの仲間に慕われ現在広島市内に美容室、エステ、アイラッシュ、飲食店、花屋、フォトスタジオなど14店舗を経営する。また広島市内でどこよりも早くサロンに託児所を設け現在では多くのママ美容師も活躍し、一生働ける環境作りに取り組んでいる。


あきらめかけた美容師の道~24歳で独立

僕は中学を卒業後、手に職を付けようと思い、美容師の仕事に就くものの長続きしないで飲食や大工など様々な仕事を転々としていました。
ターニングポイントは19歳の時でした。
美容師時代、僕を慕ってくれていた後輩がバイクの事故で他界、美容師として働いていた彼のお別れ会で、そこのオーナーが僕に「もう1回美容師をやらないか」と誘って下さり、僕は本気で美容師を目指す事にしました。

そこのお店に住み込みで入って働く事を決意したものの、屋外で働く事が好きだった僕は同じ室内にずっといる事が苦痛でストレスを感じ辞めようと思いました。
しかし、「石の上にも3年だぞ」というオーナーの言葉に辛抱し、ひとつ年上の先輩を追い抜くことを目標に頑張り22歳で店長を任されました。

そしてそのお店を譲り受ける形で24歳で独立しました。
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僕は何の為に働いているのか

とくに強い志があったわけではなく、成り行きで「まあやってみるか」という無計画な軽い気持ちでした(笑)

しばらく一人で働いていましたが、地元の仲間たちや紹介で4~5人までスタッフが増え、売上も上がるようになりました。
まだ経営なんて事は考えてなく、お客様をこなし、わーっとみんなで呑みにいく。そんなノリでやっていました。

このままではいけない、経営者になろう、と思ったのは、2店舗目を市内に出店してからでした。
中心で勝負したいと考えたからです。
おかげさまで毎日忙しく売り上げも順調に伸びて行きましたが、あまりの忙しさに何の為に働いているのかわからなくなりました。


楽しい人生にしよう!

若い僕はお金を稼いでポルシェに乗るのが夢だったのです。
稼げるようになりポルシェに乗りました。
お金はあるが何かむなしいのです。

僕は一体何の為に働いているのだろう、と真剣に考えるようになりました。

何の為に仕事をするのか・・・先輩経営者の皆さんは「社会貢献」だと言いました。
確かにそれは大事な事、まったく異論はありません。
しかし、皆が自分の楽しい人生を作る為に頑張っているんだと思いました。
では、楽しい人生は何なのか、と考えた時に「健康」「やりがい」「時間」「お金」「仲間」5つが最低限必要だと思いました。
そして、それらには仕事が全てからんでいます。仕事を通じて楽しい人生を送る、その為に、どういう経営が必要なのか、時間的余裕、効率化、生産性、様々な要素があげられますが、常に考え課題をクリアにして行くことを考えるようになりました。


逆境を乗り越えたのは決してあきらめない気持ち
来年で創業30年になりますが、決して順風満帆にここまで来たわけではありません。
広すぎる店舗を借りて売り上げが上がらず苦しんだり、スタッフの退職が続き、苦境に立たされたりしました。
しかし、僕はそういう時こそ、あえて自分に負荷をかけてチャレンジします。
リスクを背負わないと燃えないタイプなんです(笑)
70坪の大型店を出店した時も、そんな苦しい時でした。
しかし、結果的にその判断は正しくスタッフがどんどん集まり、そこで育ち、支店で活躍できるようになり、今の形に繋がって行きました。


時代とともに推し進めた環境整備photo3.jpg

僕は30代に入ると教育カリキュラムをしっかり作り、店長、副店長などの役職も作り組織化に着手して行きました。
そして毎年新卒者が入ってくるようになりました。

人が育ち店舗が着実に増え、トータルビューティーを始め、社会保険に加入し、託児所も整備して行きました。

今でこそ、女性スタッフが産休・育休を取得するのは当たり前ですが、僕は昔から女性が結婚や出産で辞めてしまう事をとても残念に思っていましたので、子育てしながら働く事には大賛成です!
実は今年の新卒者の中にもお子さんがいるスタッフがいるんですよ。時短社員として採用しました。
その人の状況に合わせて働きやすい環境を用意する事も、僕たち経営者にこれから課せられる課題ではないでしょうか。

*美容室×カフェ×託児所*photo3.jpg
当社は美容室以外にもカフェと花屋とフォトスタジオを経営しています。
出店した場所が美容室では広すぎるのでカフェと託児所を作ったのがきっかけです。
託児所があるカフェ&美容室という事でテレビ局が取材に来たり、全国紙で紹介されたりして広島で有名になりました。
行列ができ大繁盛しました(笑)

変わる美容業界

人口減少、AI社会という話題でもちきりですが、僕たちの美容業界も一部自動化、効率化が進むなど今後変わっていくでしょう。
しかし、自社の売りをしっかり作ってターゲティングをしっかりすれば美容業界は発展し続けると思います。
何よりも、一生お客様とお付き合いできる、こういう仕事はそうそう無いでしょう。

美容師は本当に良い仕事だと思いますよ。

当社も人材育成をベースに人が育てば支店を作って行き、スタッフにチャンスを提供して行きたいと思います。
スタッフには失敗してもいいのでどんどん挑戦して欲しいと思います。


美容学生の皆さんへphoto3.jpg

最後に、美容学生の皆さん、美容師は一生お客様と関係性が持てるやりがいのある仕事です。
僕のお客様も何世代に渡りご来店頂いています。
こんな人間らしい仕事は他に無いでしょう。

また、定年もありません。身に付けた技術は一生ものです。
お客様からたくさん指名を頂いて生涯安心して楽しい人生を送って下さい。
また、必ずサロン見学へ行って空気を肌で感じて下さいね。

皆さんの輝く未来を応援しています!

本社連絡先logo.jpgタカ・エンタープライズ有限会社
〒730-0032
広島市中区立町2-4
サンタックビル4F
TEL: 082-245-4442(代表)
https://www.ruth.co.jp

料理が得意な小池社長。自らの経営する飲食店では手料理をスタッフに振舞うこともあるそうです。また、仲間を大切にされる小池社長。創業30周年のイベントでは昔の仲間も呼ばれるとの事、大変賑やかな催し物になる事でしょう。
(「美容師になろう!」編集長/荒井由美)

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