変わる美容業界!「移動メイクアップルームABIE」で美容師の夢を実現
「美容師になろう!」の目的は人材が集まり育ち永く活躍できる美容業界にする事。そして、表面的な華やかさだけではなく、仕事の本質を大切に理念経営に取り組む企業が増えてきました。時代とともに「物」から「思い」へ価値観が変化した事の現れでもあると思います。「変わる!美容業界」と銘打ったこの特集。
美容室「abie hair」を東京都内に2店舗、千葉県市川市に1店舗、茨城県水戸市に1店舗経営。2005年28歳で創業。自身は美容師ではなく、IT派遣企業の経理を担当する社員、いわばOL出身です。そこから美容室経営者として転身。そのきっかけは1人の美容師さんの「お店を持ちたい」という夢を叶えたいという想いでした。そして何十年も変らない美容室のビジネスモデルに新しい価値を創造したいという願いが実を結び、「移動メイクアップルームABIE」が誕生しました。そのいきさつや美容業界に対する想いについてインタビューしました。
株式会社 カプラス 代表取締役 駒﨑 由美子氏「移動メイクアップルームABIE」で美容師の夢を実現
それが全ての始まり。
信号機の数より多い美容室。
その中で唯一の存在として
美容師になりたい若者の夢を叶える為に
生み出された新たな価値
OLからIT企業役員へ
IT人材派遣企業で経理社員として働いていた26歳の時、結婚を機に退職を考えました。退職の旨を上司に伝えた所、その上司が「独立してIT企業を創業するので、経理業務を手伝ってくれないか」と誘いを受けました。同時に出資者を募っていましたので、私は100万円出資し、社員ではなく経営側に立ちその会社で働く事にしました。思えばこの時退職していたら今の私の人生は無かったと思います。
社長とIT技術者が2人、そして私と4人のスタートでした。2003年ITバブルの追い風にのり、2年間で社員約70名の規模に拡大。私は会社が拡大する過程を間近に体験する事が出来ました。
一人の美容師さんの夢の実現
美容室経営者へ
美容室を経営する事になったきっかけは、丁度その頃、28歳の時でした。私は美容室へ通う事が好きで、くせ毛で縮毛矯正が欠かせなかった為滞在時間も長く美容師さんと色々なお話しをしました。担当の26歳の美容師さんからお店を持ちたい、という夢を聞かされ、「じゃあ私がお店のオーナーになるからそこで好きに美容師をやってみる?」という会話をきっかけに、私が役員を務めるIT企業の一つの事業部門として美容室を経営する事になりました。
当時はスタッフも集まりやすく、美容師さん4人でスタートしました。駅から遠い物件でしたが、600世帯が入るマンションの1階のテナントでしたので、お蔭様でお店は繁盛しました。その後、ご縁があり千葉県の市川駅近くへ出店しました。同時期33歳の時、私は妊娠をきっかけにIT企業を退職し、美容室部門を買い取り株式会社カプラスを起業しました。本格的に美容室経営に乗り出したのです。そして子育てと経営を両立する為にも5階建ての店舗と住居が一緒になるビルを建て、そこにabie住吉店をオープンしました。
変わる美容業界
新しい事業への取り組み
2005年28歳で美容室をつくってから15年が過ぎました。最初にオープンしたお店は、600世帯の高齢化が進み、お店も老朽化しましたので、そこを閉店し住吉店に移しました。
私が美容室を始めたきっかけは1人の美容師さんの夢を叶えたいと思ったからですが、その想いはずっと持ち続けています。人をキレイにして「ありがとう」という感謝の言葉を頂ける美容師はとても素晴らしい職業だと心の底から思っています。カプラスでも時代に合わせて働く環境を整えてまいりました。お給料、休日、福利厚生、アカデミー制度による営業時間内の教育システム、など。しかし、令和時代になり、環境が良い事はむしろ当たり前になりました。給料がいいとか、福利厚生が良いだけでは、サロンに人材は集まらないです。
また、美容室の数は相変わらず増え続け約25万件。信号機の数が約19万基と言われる以上の数と知った時、私は絶望的な気持ちになりました。
そこで、他の美容室と違うことをやらないと行けない、と強く考えるようになり、新しい事業に次々挑戦しました。
移動美容室「コンテナプラス」
新事業が始動
そこでたどり着いた事業が移動美容室「コンテナプラス」です。サロンでお客様が来るのを待つのではなく、お客様がいる所に移動しよう!という逆転の発想でした。
移動美容室コンテナプラスは東京都経営革新計画に事業計画を提出、その計画が認められ「ものづくりサービス補助金」を得て実現しました。この「コンテナプラス」はライフラインである、電気、水道を搭載した車両です。デザイン性にもこだわった結果なんと、「2019年日本空間デザイン賞サービスホスピタリティー部門」にて金賞を受賞したのです!
また美容所として営業できるよう保健所の許可も取りましたので、実際に茨木県水戸市で美容室としてオープンさせました。
「移動メイクアップルームABIE」の誕生
この実績を踏まえ「コンテナプラス」は新たな価値を生み活躍の場を広げています。それはエンターテイメント業界とのコラボレーションでした。映画やテレビ撮影で地方のロケ地に出かけますが、ヘアメイクの場所として「コンテナプラス」を出動させ使用して頂いています。電気や水道が無い場所で俳優さんたちへヘアメイクする不便さを解消し大変喜ばれています。
実際、賀来健人さん、伊藤健太郎さん主演の映画「今日から俺は」のロケ地で使われました。それ以外にも数多くのロケ地で俳優さんのヘアメイクの場所として活躍しています。(※詳しくはホームページを確認下さい)
「コンテナプラス」は移動美容室としての価値だけではなく「移動メイクアップルームABIE」として日本各地を走り回っていくでしょう。
2021年ヘアメイク10名採用計画
そして2021年度から美容師兼、ヘアメイクアップアーティストの新卒採用を開始する事になりました。コンテナプラスでの俳優さんのヘアメイクをカプラスのスタッフで担当する為です。現在、ヘアメイクアップアーティスト育成の為カリキュラムを整備しています。そして、数年後にはカットをしないヘアメイクが主体の美容室をオープンする計画もあります。2021年度、ヘアメイクの仕事に興味がある美容学生さんを10名採用しますので、ふるってご応募下さいね!
美容学生さんの夢の受け皿を作る
私は「移動メイクアップルームABIE」はヘアメイクアップアーティストになりたい美容学生さんの夢の受け皿になれると確信しています。また数多くの美容室がひしめく中で新たな美容室の価値創造の象徴として今後ますますの活躍が期待できると考えています。
そして、お客様が本当に喜び、美容師がやりたい事を実現できる環境をこれからも築き美容業界の変革、価値向上に貢献したいと思います。
本社連絡先株式会社 カプラス
〒135-0011
東京都江東区扇橋2-5-7 pezzo casa3F
TEL: 03-5632-3232
http://abie.jp
「目の前の事を一生懸命にやる」それがモット―だそうです。
「美容師はとても良い職業なので離職を減らしたい」という想いの結果生まれた新たなビジネスの経過はずっと取材させて頂きたいと思いました。
(「美容師になろう!」編集長/荒井由美)
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是非、ご覧ください!